- スタックアンプとは?
- コンボアンプとは?
- スタックアンプとコンボアンプの違いと見分け方
- アンプの仕組み
エレキギターをやっていく上で欠かせない存在なのがアンプです。
アコースティックギターはアンプを使わなくても、大きな音も出ますし音色も心地良く出ますが、エレキギターは生音だと小さいですし、アンプに繋がないと音のバリエーションは発揮できません。
アンプにも種類が多いので1つずつ見て理解していきましょう!
アンプとは?
アンプとはエレキギターから出た音を大きくして出力させる機械のことです。
エレキギターはピックアップと呼ばれるパーツのおかげで弦から奏でられた音を電気信号に変換しています。その変換された信号をアンプが受け取り増幅させて出力しているのです。
ちなみに『アンプ』は英語で『amplifier(アンプリファイア)』日本語では『増幅器』と言います。
※『増幅』とは小さな力を、大きな力に変えていく作用のことをいいます。
まさにアンプの役割は増幅の意味のままですね!
なのでピックアップを必要としないアコースティックギターはアンプとの繋がりはありません。逆にマグネティックピックアップを使用するエレキギターやピエゾピックアップを使用するエレアコには絶対欠かせない存在なのがアンプなのです。
関連記事:【ギター】ピックアップの構造とは?仕組みと名称を徹底解説!
スタックアンプとコンボアンプの違いと見分け方
ひとえにアンプといってもアンプの中には2つの種類に分かれます。
- スタックアンプ
- コンボアンプ
この2つの種類は見た目で大きく異なるので見分けがつきやすいです。
それぞれ↓のような形状と見た目をしています!
見た目からでもわかるようにつまみの部分が別枠であるか、一体化しているかの違いと捉えるとわかりやすいですね。
実はこの2つの見た目が違うのには、ちゃんと意味があるのです。
ではそれぞれの特徴を見ながら解説していきます。
スタックアンプの特徴
『スタックアンプ』とはstack(積み重ねる)という意味のまま積み重ねたアンプです!
2つに分かれているうちの下部分は音を出す役割を持っているスピーカー(またはキャビネット)と呼ばれる部分。
上に乗っている部分は電気部分でアンプヘッドと呼ばれています。つまり単体同士ではアンプとして動かない2つで1つなのです。
スタックアンプは自宅用というよりは大きな会場やスタジオなど、広い会場で使われることを想定して作られています。出力が大きいものも多く大きな音を出すことも得意としています。
アンプヘッドとは
アンプヘッドとは『プリアンプ』と『パワーアンプ』を一つにまとめたもののことを差します。
プリアンプとパワーアンプは何かというと2つは役割が違います。
プリアンプは音を整える役割
パワーアンプは音の出力を上げる役割
つまりアンプヘッドとは、エレキギターから来た音の電気信号を整えたり、調節、変化させた後に(プリアンプ)電気信号を大きくして下のスピーカーに送る(パワーアンプ)といった役割を持っているのです。
このアンプヘッド(上部分)はスピーカー(下部分)と完全に分かれているため、取り外しが可能で、別メーカーのスピーカーとも組み合わせることができるものも多いです。
スピーカーとは
アンプヘッドの下に設置するのは『スピーカー』や『キャビネット』と呼ばれている部分です。
スピーカーという名称からも分かるように実際に音が出る部分になります。これは家などでも使えるBOSEの小型スピーカーとかと同じものと思ってもらえれば良いです。
スタックアンプにすることのメリットにパワーアンプとスピーカー部分を別々にできるということがあります。
『パワーアンプ』は発熱しやすいため放熱ができる穴を開けなければいけません。するとアンプ自体が完全に密閉されていない状態になります。
密閉されているかいないかで低音域の音が変わってきます。密閉されているほど低音が良くなったり、アンプ自体がダメージを受けずに長持ちするといったメリットもあるのです。
スタックアンプは密閉することができるのでこのメリットを最大限活かすことができるのです。
スピーカーには抵抗値(Ω)というものが決められています。抵抗値とは電気の流れにくさを表す指標です。数値がいくらかは今は特に気にしなくても良いですが、スタックアンプはスピーカーと同じ抵抗値のアンプヘッドと合わせて選ぶようにするのが大事です。
基本セット売りですので、あまり気にしなくていいですけどね!
自宅におすすめスタックアンプ
自宅用向けではないスタックアンプですが、自宅で使えないわけではありません。広い部屋や防音の部屋など外部に音が漏れ出さなければ苦情がくることもないですし、コンボアンプでも近隣住民のことを気をつけなければいけません。
自宅用にオススメのスタックアンプがMarshallのミニスタックアンプです!見た目は普通のマーシャルアンプですが、なんと言ってもミニマム。
先の画像でも記載しましたが、スタックアンプをそのまま小さくした見た目は可愛いですよね!
サイズはなんと14センチほど!それなのにちゃんとエレキギターとつなげば音も出るし歪みやクリーンの切り替えも可能です。出力は1Wと小さめなので音漏れは気にしなくて良いレベルですね!
スタックアンプの特徴とメリット〜まとめ〜
- スタックアンプは積み重ねてある(stack)アンプのこと
- アンプとしての役割を2つの部分でカバー
- アンプヘッドはプリアンプとパワーアンプをまとめた電気部分
- スピーカーは実際に音を出す部分
- 放熱性に優れているため長持ちする
- 低音域がよく響く
コンボアンプの特徴
『コンボアンプ』とはプリアンプ/パワーアンプ+スピーカーが1つにまとまっているアンプです。
スタックアンプで言うスピーカー部分にアンプヘッドをそのまま埋め込んだような見た目が特徴。
スタックアンプでは別々にしてた音を調整する部分(プリアンプ)、大きくする部分(パワーアンプ)、音を出す部分(スピーカー)がすべて1つにまとまっています。
パワーアンプが一緒に中に組み込まれているためそのままでは熱がこもってしまいます。なので放熱するために空気の通り道用の穴が開いており密閉されていません。
コンボアンプは、どちらかと言うと自宅用向けのアンプです。
なぜかというとコンボアンプの構造自体が大きな出力用ではないためです。
ここで言う大きな出力とはライブハウスや、スタジオ、ホールなどの規模感のことを差しています。
なのでコンボアンプにはスタックアンプに比べると出力が小さめのものが多くサイズも小ぶりで、価格も安めに設定されています。
初心者で、最初に買うアンプはコンボアンプがおすすめですね。
関連記事:【初心者必見】自宅用にギターアンプの選び方とオススメアンプ!
コンボアンプの特徴とメリット〜まとめ〜
- 全てがまとまっているのでコンパクト
- 放熱性は△
- 大きな音は出せない(ライブレベルの音、自宅用なら十分)
- 自宅用に最適な音量とサイズ
- 価格も安めで手に入れやすい
アンプの出力(W)とは?
出力という言葉が何度か出ましたがアンプの出力を表すのがW(ワット)数です。
もっと簡単に言うとアンプがどれだけ大きい音が出せるかの目安です。
W数も、内部構造によって選ぶシチュエーションが変わります。
W(ワット)数 | W数の目安 |
---|---|
~15W | 自宅練習に最適!! |
~30W | 200人ぐらいのキャパの小規模、中規模ライブ向け |
~150W | 大規模なホールでのライブ向け |
ちなみに、32型テレビにも5W~10Wくらいのアンプが組み込まれているので、
最大音量がどれくらいか試すと、目安になるかもしれません。
アンプの仕組み
弦を弾いてからアンプから音が出るまでの大まかな仕組みとしてはこんな感じです。
⚡電気信号⚡ エレキギターから出た小さな信号
↓
プリアンプ 音を整える(ゲイン(歪み)やボリューム、音質調整)
↓
パワーアンプ 音を大きく変換する
↓
♪スピーカー♪ 実際に音が出る
簡単に言うとこんな感じです。
ギターで弦を弾くとその振動をピックアップと呼ばれるパーツが拾い、電気信号に変換しています。
それをプリアンプで、音色や音質、歪ませるのか綺麗な音かを調節し、パワーアンプで、それを大きく変換してスピーカーから出しているのです。
さらに細かいアンプの種類
さらにアンプには内部構造の違いから2種類に分かれています!
- トランジスタアンプ
- 真空管アンプ
中の増幅装置の違いから2種類に分かれているのですが、それによって音や形、扱いやすさなどが大きく変わってきます。
今回は長くなってきましたので詳しくはこちらにまとめてあります!
ご覧いただきありがとうございました!
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