- スケール(弦長)の範囲
- スケールの長さと違い
- ギターとベースのスケールの種類
- マルチスケールとは?
ギターをやっているとスケール又は弦長と聞くことはありませんか?
このスケール実は、結構勘違いしている方が多いんです。
今回はギターやベースの『スケール(弦長)』がどこからどこまでを表していて、どんな役割があるのかみていきましょう!
ギターネックスケール(弦長)の長さの範囲
まず大前提にギターは『ヘッド』『ネック』『ボディ』の3つに部品に分かれて構成されています。
その中でも『スケール(弦長)』と呼ばれる部分は、ギターネックの『ナット(0フレ)』からギターボディの『ブリッジ』までのことを差します。
ここが重要なのでもう一度、ナットからブリッジまでがスケール(弦長)なんです!
☟ナットやブリッジが分からない方はこの画像を見て下さい!
勘違いしやすいのですがスケール(弦長)にはヘッドの部分は含みません。
ではなぜ弦が張られているはずのヘッド部分は含まないのでしょうか。
それはスケールと言うのは音に影響を及ぼす範囲のことを指しているからです!
詳しく解説していきます。
ギターというのは弦のテンション(張力)はブリッジとナットに大きくかかっています。
極端に言うとヘッドの部分は弦を固定するだけで、ナットの部分から弦があるとイメージするとスケールの意味が分かりやすいと思います!
そしてフレットには1フレットから22フレットだったり24フレットだったりがありますよね。その中に実は『0フレット』と言うのが存在します。
0フレットは指板に打ち込んである銀の棒(フレット)ではなく、0フレ=『ナット』なんです!
開放弦(弦をどこも抑えずに弾くこと)を弾いた時にも一定の音が出ますよね。
それはナットの所で弦が固定されているからです。
つまりナットが常に指の代わりに0フレット目を抑えてくれているんですね!
ナットが弦と触れているということは触れているより上の部分の弦は振動しません。なので音には影響しない部分がナットより上になるのです。
ペグとナットの間の弦のところは抑えても音は変わりませんよね。
『弦長』と聞くと弦の長さをイメージしてしまいますが、音に影響する弦の長さと捉えるとブリッジからナットまでになるのを何となく理解しやすいんじゃないでしょうか?
- スケールとはナットからブリッジまでに弦の長さ
- ヘッドは含まない
- 0フレット=ナット
- 弦のテンションはナットとブリッジ部分に大きくかかっている
※ヘッド(ペグも)は固定しているだけと言いましたがあくまでイメージとしてです!
ギタースケールの長さの違いと理由
ギタースケールの範囲が分かったところでスケールの長さが違う理由を見ていきます。
一般的にスケールが長いほど、弦のテンション(張り)は高くなり、ハリのある硬めの音に
スケールが短いほど弦のテンションは低くなり、ハリの柔らかい音になります。
弦のテンションが変われば、押弦の感覚や、音、チョーキング(押弦した際に、弦を引っ張り、音程を無段階に挙げる奏法)の力具合など演奏する感覚やしやすさなども変わって来ます。
弦長の違いによるメリットデメリット
またスケールが長い方がフレットとフレットとの間隔が広くなり、ハイポジション(指板のブリッジ側)が弾きやすくなります!
スケールが短いとハイポジションの間隔も狭くなってしまい、指で押さえにくくなってしまいます。
ギタースケールにたくさん長さがある理由
ギターやベースに使われているスケールの種類は後述していますが先に長さが色々ある理由をみていきましょう!
理由は単純で出したい音程が様々だからです。
スケールは短ければ短いほど、出せる音程が高くなっていきます。これは振動する弦の長さが短いほど高く、長いほど低くなるということです。
机の端っこから定規を出して弾くとバイ〜ンと音が出ますよね。その音の高さは机から定規を出す長さによって変わります。
机から定規を出す長さが長いほど振動する長さも長くなります。音は振動数が多いほど高く、少ないほど低い音になります。
振動する長さが長いほど振動はゆっくりになるので低く、振動する長さが短いほど小刻みに揺れるので高くなるのです。
短めのスケールで、低音を出そうとするにはより太い弦を使うか、弦を緩めないといけません。
しかし太い弦を張った場合、短いスケールでちゃんとした音に持っていこうとするとゆるゆるになってしまうのです。
そこで、より低音を安定して出すためにスケールの長さを調節しました。
すると太い弦で、音を合わせても弦長が長いためピンと張った状態にすることができるようになったというわけなのです。
ギターのスケールの種類
【レギュラースケール(ロングスケール)】 25.5インチ(647.7mm)
別名『フェンダースケール』とも呼ばれる一番ポピュラーなスケールです!
例)ストラトや、テレキャスターなど
【ミディアムスケール】 24.75インチ(628.65mm)
レギュラースケールよりネックやフレットの間隔が短くなったことで、レギュラースケールでは指が届きにくい人でも各段に弾きやすくなりました!
例)レスポールなど
【ショートスケール】 24インチ(609.6mm)
ミディアムスケールより1フレット分くらい短く、またネックも小さい為、握りやすいのが特徴。
全体的に小ぶりなので、コードを押さえる時なども、張力が弱い分、軽い力で抑える事ができる。
例)ムスタング、ジャガーなど
【エクストラロングスケール】 26.5インチ(673.5mm)
弦を太く張れば張るほど音の張りはなくなってしまいます。
安定してチューニングを下げるためには
長いスケールが必要になったため、生まれたのがこのエクストラロングスケールです!
ダウンチューニングなど、低音を求める弦になるほどスケールは長い方が安定するんですね!
ベースのスケールの種類
レギュラースケール 34インチ(864mm)
ミディアムスケール 32インチ(812mm)
ショートスケール 30インチ(762mm)
エクストラロングスケール 35インチ.36インチ(889mm.914mm)
エクストラロングスケールは多弦ベースなどによく使われているスケール安定して低音を出す為に採用されています。
また、ロングスケール弦では長さが合わず使用できないこともあるので多少値段高くなりますが、専用弦を買わないといけないのが厄介です。
マルチスケール(ファンドフレット)
マルチスケール(ファンドフレット)とは扇(ファン)のように見えることから、ファンドフレットとも呼ばれ、見た目に大きく特徴を持ったスケールです。
これは1弦と6弦のスケールが違うんです。
通常のフレットはまっすぐ打ち込まれていますが、マルチスケールは斜めに打ち込まれているんですね!
これにより、低音弦には、低音弦にあったスケール高音弦には高音弦にあったスケールを実現できているんです!
スケールによってフレット数は変わる?
結論を言います。変わりません!!
ギターなどには、フレット(指板にある、銀色の棒です)が打ち込んでありますよね。
その数もギターによって、22フレ(フレットが22個あるよ)だったり、24フレ(24個あるよ)だったりします。
すると「フレットの数が違うからスケールの長さも変わるんじゃない?」って思いませんか?
でも変わらないのです!
なぜかというと、最初にスケールとはナットからブリッジまでと言いました。そう、ナットからブリッジまでなんです。
22フレや24フレは、指板の長さを調整して、増やしたり減らしたりして生み出されています。
つまり、同じレギュラースケールでも、22フレも24フレもあり、指板の長さが異なるだけなのです。
ちなみに、フレット数が多い方が、高い音の音域が広がります。
エレキには、ギターソロなどで、ハイポジションを弾きやすくするためにカッタウェイが存在しています。
アコギなどの、カッタウェイがない形は、ハイポジションを弾くように作られていないので
22フレあっても、弾きやすいのが15フレまでとかになっています。
コメント
[…] ギタースケールの長さの理由と違いを徹底解説!フレット数とは無関係? […]
手が小さく指が短いので、ネックの幅が細いのが欲しいのですが、種類があるのですか?
(クラッシック)を欲しいのです。
尾坂康一様
ご質問ありがとうございます。
また返信遅れてしまい申し訳ありません。
スケールによる違いでフレット間の幅が多少異なり、スケールが短いほど狭くなっているため指が小さい方でも弾きやすいようになっています。
またネックの大きさ(裏の曲がり具合やサイズ感)も異なるものがあると思いますが幅の種類までは把握しておりませんでした(存在するのかわかりせん。。すみません。)
ですが手が小さいとこのことであれば”ショートスケール”のものを試してみると弾きやすく 感じると思います。(個人差はありますが)
あまりちゃんとした回答ができずに申し訳ありませんが私にわかることでしたら何でも聞いてください。
ame