- オームの法則とは?
- 電気の直流交流って何?
- エレキギターとの電気の関係性
電気知識の用語集おさらい
これから出るオームの法則の前に軽くおさらい!
- V(ボルト) =電圧
- A(アンペア)=電流
- W(ワット) =電力
- Ω(オーム) =抵抗
ギターにも欠かせない電気知識~オームの法則~
【オームの法則】
E ( V ) = R( Ω ) × I ( A )
【電力の求め方】
W(電力) = V(電圧) × A(電流)
誰しもが小学校でオームの法則を習ったのではないでしょうか?でも今覚えている人のが少ないと思います。オームの法則とは電気回路の中に『抵抗』が加わった時に出てくる法則です。
抵抗とは、電気が流れる回路の間に設置されている装置などの、電気の通しずらさを数値化したものです。抵抗値が高いほど、電気は流れにくく低いほど電気は流れやすくなります。
オームの法則は『V』『A』『Ω』の3つからなっています。上図のように円の中に見立てて考えると分かりやすく知りたい項目を手で隠すとそれを求める式が出てきます。
たとえば『V』を求めたい時は、Vを隠すと『A×Ω』が残ります。つまりこれが電圧を求める式になります。逆に『Ω』を求めたい場合は、Ωを隠すと『V÷A』が式になります。
◆実際に『A(アンペア=電流)』を求めてみよう!
では実践しながら『A』を求めてみましょう!
例題として
《電圧は30V、抵抗が30Ωの電気回路に流れる電流(A)はいくつになるでしょうか?》(下図参照)
Aを求める式は、Aを手で隠すと残るは『V÷Ω』になります。これに例題の数値を当てはめると『30V÷30Ω=1A』となるわけです。つまり流れる電流は『1A』が正解ですね!
◆『W数(ワット=電力)』も求めてみよう!
では今の例題のW数も求めてみましょう!
『W=V×A』が公式です。これに当てはめるだけでいいので、『30V×1A=30W』が答えになります。
電圧と電流、電力、抵抗。この4項目の意味と求め方を理解しておけばこの先ギターでこれらの単語が出てきても、ややこしくならずにさらに理解しやすくなると思います。
ギターにも欠かせない電気知識~直流と交流~
電気には『直流』と『交流』があります。この2つの違いは電気の流れ方です。
- 『直流』とは一定の電圧、電流で流れ続ける電気の事。
- 『交流』とは周期的に電圧、電流が変化している電気の事。
もう少しかみ砕くと、上図のように電気が一定なのが直流、電気がくねくねしているのが交流です。身近な例だと電池などが『直流』で、コンセントなどが『交流』に流れています。
交流は、電気の+-を行ったり来たりを繰り返しています。交流の波の度合いにも数値が付けられており、『Hz(ヘルツ)』で表されます。20Hzだと1秒間に+と-を20往復したよと言うことです。
Hzとは周波数(振動数)を表しているのでここでは電気の周波数を表しています。
例えばコンセントはおよそ100Vの電圧があり50Hz~60Hzの交流です。つまり1秒間に+と-を50~60回往復する交流だということが分かります。
身の回りには直流の物は少なく交流が基本的な考え方です。直流も特殊な交流と考えた方が正しいのかも知れません。交流の方が性質が安定しており使い勝手がいいため身の回りには交流がよく使われているのです。
ギターにも欠かせない電気知識~ギターと電気の関係性~
ギターに使われている『ピックアップ』の電気の流れは『交流』です。(約数10Hz~数10kHz)
そしてギターに使われる電気の流れには交流でなければいけない理由が存在します。
それはピックアップに使われている抵抗器と関係しています。ピックアップ内の交流回路には『キャパシター(コンデンサ)』と『コンダクター(コイル)』と呼ばれる交流の回路内でのみ抵抗器としての役割を発揮できる装置が取り付けられています。
もし直流につないだ場合、この2つは役割を発揮できずにただの邪魔な装置と化してしまうのです。
交流の場合のみ抵抗器としての役割を発揮できるこの『キャパシター(コンデンサ)』と『コンダクター(コイル)』はエレキギターの音色や出力に大きく関わってきます。
『ギターにも欠かせない電気知識~オームと交流編~』終わりに・・・
エレキギターの音が出るまでには幾千もの要素が絡み合って音が出力されています。
今回は、ピックアップ部分に纏わる電気系の話でした。
内部に眠る抵抗器の紹介と抵抗器として力を発揮できるために交流でなければいけないということを覚えておくと役立つかも知れません。
ご覧いただきありがとうございました。
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