- スネアドラムとは?
- スネアドラムの各パーツ名称と役割
- スネアドラム特有のパーツ
スネアドラムの各パーツ名称
では最初にパーツの名称と場所を軽く見てみましょう!
- シェル
- ヘッド
- フープ(リム)
- テンションボルト(チューニングボルト)
- ラグ
- スナッピー
- ストレイナー(バットと合わせて使う)
- ベントホール(空気穴)
スネアドラムの各パーツ名称はざっとこんな感じです。意外と多くのパーツが使われて構成されています。
バスドラムやタムと共通のパーツも多いですが、スネアドラムにしか存在しないパーツもありますので、併せて覚えていきましょう。
逆にスネアにはなく、バスドラムやフロアタムなどにしか存在しないパーツ(タムホルダーベースやクローフックなど)も存在します。今回はスネアドラムを基準にパーツの名称と役割を解説していきます。
シェル(胴)
『シェル』とは、ドラムの本体の部分のことを差しており『胴』などとも呼ばれます。
スネアドラムのシェルは2つの指標があります。
1.口径(横幅)とは
口径とはスネアドラムの横幅のことです。打面の広さは口径によって変わってきます。一般的なスネアサイズの口径は14インチ。
当たり前ですがシェルのインチによって後から紹介するヘッド(打面)とフープのサイズも変わってきます。買い換えることの多いヘッドなどは購入時に注意しましょう!
2.深さ(縦幅)とは
深さとはスネアドラムの縦幅のことです。一般的なスネアドラムの深さは4インチから〜5インチです。
深さによって音の音程(高さや低さ)が変わってきます。深いほど低く、浅いほど高い音になります。
シェルの材質と構造
シェルは大きく分けて、『木製』(ウッド・スネア)』か、『金属製』(メタル・スネア)の2種類があります。
ウッド・スネアの特徴
ウッドスネアは暖かく、落ち着いた音色が特徴的です。湿気に弱いところもありますが、使用していくうちに、木が乾燥して音がよくなっていきます。
作り方は木材をカットし高温に熱した成形用の機械に入れ、熱で湾曲させていきます。普通に曲げようとすルト割れてしまうため、熱で徐々に曲げていくことで綺麗な円を描くようになるのです。
ウッドスネアのシェルにはシェルの構造の違いからも種類が分かれます。簡単に言うと『単板』か『複数板(プライ構造)』かの違いです。
1.単板とは
単板とは読んで字のごとく、一枚の木板からスネアドラムが作られることです。
2.プライ構造とは
反対に複数の木板を重ね合わせて作る構造をプライ構造と言います。プライとは重ねた木材1枚のことを指し、2枚の木材なら2プライ(ツープライ)、3枚なら3プライ(スリープライ)と言います。
メタル・スネアの特徴
パワーがあり、明るく大きな音が出ます。金属製なので、湿気の影響を受けないですが、しっかり、使用後に拭いてあげないと、錆びついてしまうこともあります。
フィニッシュとは
スネアに関わらずドラムシェルに施される意匠(デザイン)のことを『フィニッシュ』と呼びます。フィニッシュの種類にもいろいろありますが、ドラムの印象を大きく左右する大きなポイントの1つです。
関連記事:【初心者向け】ドラムシェルの塗装の種類は?構造から分かるシェルの全て
『ヘッド』
『ヘッド』はまさしくスネアドラムの頭に当たる部分にある薄いパーツです。打面になる部分ですね。
ヘッドは打面にあたる『バターサイド(表)』と裏側の『スネアサイド(裏)』の両側に貼られています。両側にヘッドが張ってあることにより、密閉(完全ではないが)され叩いた時の音がシェル内で反響し音が増幅されます。
それだけではなくスネアサイドのヘッドの役割は、後に出てくる『スナッピー』を鳴らす役割があります。スナッピーの音こそがスネアドラムの特有の音でもあるのでとても大事な役割も兼ねているのです。
その昔は、和太鼓のように本革(動物の皮)で作られていたヘッドですが、今はプラスティックで作られているのがほとんどです。価格面や加工のしやすさなどから、本革に代わり一気に流通していきました。
ちなみにボンゴ(打楽器)などでは皮のヘッドがまだよく使われています!
でも、自分で張るのは大変で、張り替えるとなると水でふやかしたりしながら張るそうです。
『フープ(リム)』
『フープ』(別名:リム)と言うのは、シェルにヘッドを固定させるためのものです。
フープにも木製や金属製があります。フープ自体に8~10カ所ほど穴が開いており、次に出てくる『テンションボルト』を使って完全に固定します。
フープ自体も振動体となるため、音に大きく影響を与えるものの1つなのです!
また、『オープン・リム・ショット』というフープ(リム)本体と打面の真ん中を同時に叩く演奏法などがあり、抑えるだけでなくいろいろな役割を持っているのがフープです。
フープもヘッドの数と同様に表と裏で2つ付いています。表と裏のフープは全く同じものではなく、裏側のフープはスナッピーを通すための穴が空いています。
フープを交換する際も2種類ありますので注意しましょう。
『テンションボルト(チューニングボルト)』
『テンションボルト』はヘッドを抑えているフープを、シェルに固定する役割を持っています。テンションボルトの締め具合でフープの抑え具合(ヘッドの張り具合)を調整できるため『チューニングボルト』とも呼ばれます。
テンションボルトを回す際にはドラム専用のアクセサリーの『チューニングキー』という工具で調整します。各メーカーからたくさん出ていますが、ボルトの太さは共通しているため、どのメーカーのチューニングキーでも気にせずに使用できます。
太さは各メーカー共通と言いましたが、ボルトの長さはシェルの大きさによって異なります。シェルの深さが長い分比例してテンションボルトも長くなります。
テンションボルトだけなくしてしまい購入するときは、自分のドラムの深さとボルトの長さをチェックしてから購入しましょう!
『ラグ』
『ラグ』とはシェルにネジで固定してある、テンションボルトを固定するための受けの部分です。
上下合わせて、テンションボルトを止める数分、周りについています。
ここら辺のパーツ1つでも錆びついてしまったり汚れがついてしまったら交換できます。外すのもドライバーがあれば簡単に外せますので、一度やってみて下さい。
『スナッピー』
『スナッピー』とは日本語で『響き線』と呼ばれるスネアドラムのみに搭載されたパーツです。スネアワイヤーとも呼ばれ、スネアドラムという名前もこの部品から名付けられました。先ほども言いましたがスネアドラム特有の音は、このスナッピーがあるからこそ生み出されます。
スネアサイド(裏)のヘッドに密着させることで、ヘッドの振動がスナッピーへと伝わりスナッピーが振動します。
スナッピーにも種類があり、インチや響き線の本数、響き線の種類など細かく分かれています。自分のスネアにあったサイズと音色のものを購入するようにしましょう。
実はこのスナッピーはON/OFFが可能でそれを可能にするのが、次に紹介するパーツです。
『ストレイナー』
『ストレイナー』とは裏面にスナッピーを押し当てて張り具合を調整するパーツです。
スナッピーのON/OFF(鳴らす鳴らさない)の切り替えやものによっては、貼り具合も調整できる優れものです。メーカによって仕様が違うので気になる方はチェックしてみてください。
スナッピーはシェルの側面の2カ所で固定し、ON/OFFの切り替え機能のある方を『ストレイナー』、反対側の固定するためだけのほうを『バット』と呼びます
ストレイナーとバッドは2つでセットです。
『ベントホール』
『ベントホール』とは日本語で言うところの『空気穴』です。シェル内の空気を外に逃がすために開けられた穴のことを差します。
シェル内の空気の流れを調整する役割も持っており、ベントホールがないとヘッドやシェルの振動が妨げられてしまいます。
スネアドラムはベントホールの周りに、ほかのバスドラムやタムなどにはシェルに、各メーカーのロゴが入っていたりします。それを『バッチ』と呼びます。
終わりに・・・
スネアドラムのパーツは意外と多いですよね!中でもスナッピーやヘッドは消耗品なので新しく交換することをあります。買う時にはそれぞれの特徴や種類がありますので間違えないように購入するようにしましょう!
またそれ以外のパーツも傷や壊れてしまったらメーカーなどに頼めば修理することも可能です。パーツの基礎知識を覚えておけば壊れてしまった時などにパーツの名称を言えば店員にも伝わりやすくなります。
よかったら覚えてきてください!
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