【解説】ピアノ線とは何?ピアノとギターの深い関わり

知識
この記事から分かること
  • ピアノも弦楽器?
  • ピアノの仕組み
  • ピアノ線とは
  • ピアノ線とギターの関わり

ピアノも弦楽器の仲間

そもそもピアノって何楽器に属しているかご存知ですか?

ギターは弦楽器(撥弦楽器)ヴァイオリンも弦楽器(擦弦楽器)ドラムは打楽器にカテゴライズされています。

実はピアノは打弦楽器という部類に属しているのです。鍵盤がついているので『鍵盤楽器』とも言われています。

打弦楽器というギターとドラムが混じったような部類に属するピアノ。

なぜそのような部類に属するのか。その秘密はピアノの内部に隠されていました!

ピアノの音が鳴る仕組み

☟とりあえずピアノの内部を見てみましょう!

ピアノの内部
ピアノの内部

ピアノの内部というと大体イメージできますよね。実はよくみるとこのようにたくさんの弦が張ってあるんです。その数はピアノの種類にもよりますが約200本もあるのです。

このピアノに張られている弦のことを『ピアノ線』『ミュージック・ワイヤー』と呼びます!

鍵盤1つに対して1本~3本くらいの弦が張られておりこの弦を弾くことでピアノの音が生まれているんです。

これで弦楽器なのは納得できましたよね!

では次に打楽器要素がどこにあるのかみていきましょう!

実はピアノの音の出る仕組みは

鍵盤を押す→ハンマーが連動して動く→そのハンマーが弦を弾く(叩く)

という流れになっています。

ちなみに鍵盤を押すとハンマーが連動して動き、弦を叩く仕組みを『アクション』と呼びます。

鍵盤1つ1つにハンマーがついており、鍵盤を1つ押すごとに1つのハンマーが動き弦を叩きます。鍵盤についている弦が複数の場合でも同様に1つのハンマーで同時に複数弦を叩いています。

ピアノには鍵盤が全部で88個ついています。その鍵盤は白鍵と黒鍵に分かれているのは言うまでもないですよね。その鍵盤の数だけハンマーも付いていますし、弦はそれ以上に張られています。

立派な弦楽器+打楽器だということがピアノの仕組みをみると分かります。

ギターとピアノの関わり

ギターとピアノが同じ、「弦を使っている楽器」だということはわかりましたよね!

ではギターとピアノには他にどんな関わりがあるのでしょう?

実はギターの弦にも先ほど紹介した『ピアノ線』が使われているんです!

そもそもエレキギターの弦には2種類あるのですが、その違いは『ぐるぐる巻かれている弦(ワウンド弦)』『そうでない弦(プレーン弦)』かです!

エレキギターの弦の6弦などの低音側の弦を見てもらうとわかるんですが、1弦などと違ってぐるぐる巻いてありますよね?

これは『芯線』と呼ばれる1本の弦に、低い音をしっかり出すために『巻き線』と呼ばれる弦が巻かれています!(芯線と巻き線の素材は別物です)

アコギのプレーン弦とワウンド弦
ぐるぐるしている6弦~3弦と何も巻かれていない2弦~1弦

逆に 高音側の1弦などは単一の弦、つまり『芯線』のみで張られています。

この『芯線』こそピアノでも使われていた『ピアノ線』と呼ばれるものなんです。

ギターにはピアノ線が使われていたんですね。

見出し

プレーン弦とワウンド弦の細かい違いや特徴はこちらにまとめてあります。

エレキ弦とアコギ弦の違いとは?弦の種類と特徴も徹底解説!

ピアノ線とは

ではピアノ線とは一体なんなのでしょうか。

ピアノ線とは鋼線の一種の事を表しています。

そして鋼線とは鉄に炭素が含まれている合金の線のことを差しています。つまり鉄に炭素が含まれている合金の線はピアノ線と言い換えても間違いではないのです。

語源としてはピアノに使われていたことから取っただけに過ぎません。

ピアノ線は頑丈なのに細く、加工しやすいため非常に便利

ギターやピアノだけでなく釣り竿のリールや、スタントマンなどを吊り下げるワイヤーとしても使われています。

一口にピアノ線といってもピアノ線の中にも数多くの種類があり、

炭素やシリコン、硫黄、リン、銅など様々なものが配合されておりその割合によって種類番号が割り振られています。

これは非常に細かく覚えきれませんが、たとえば『A』という種類番号のピアノ線なら炭素は何%、硫黄は何%と細かく基準が決められているんです。

(ちなみに正式な種類番号は『SWRS82A』や『SWRS62A』のような感じです…笑)これは覚えるのは無理ですよね。。

ちなみにちなみに『SWRS82A』これがギター弦によく使われるピアノ線の種類番号です。

ここまで覚えなくても問題ないですが、エレキギターの弦にはピアノと同じくピアノ線が使われているんだな~となんとなく分かっていると楽器がもっと好きになるかもしれません。

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