- IbanezのRG300番台シリーズの品番のカラクリ
- RGシェイプとは
- RG300番台シリーズのスペックとおすすめポイント
IbanezのRGシリーズとは
IbanezといえばRGと言われるほど中でも注目を浴びているエレキギターのRGシリーズ。
RGシリーズというのはエレキギターのボディ形状を表しているシリーズ名で、ボディがカクカクしているのが特徴です。ホーンも鋭くカットされ尖った印象が魅力のボディシェイプです。
RGシェイプの中でもIbanezは高価格帯から低価格帯まて幅広く発売しています。物によっては40万近くのものからGIO Ibanezと呼ばれる初心者用の2万円有ればお釣りがくるRGシェイプも発売されています。
音楽ジャンルで言えばメタルに強いIbanez。7弦や8弦の多弦ギターやダブルロッキングシステム(トップロック)を搭載したものまで数多くの種類のギターが発売されています。
その中でも今回は5〜8万くらいの中価格帯に属するRG300番台の特徴やスペックをレビューしていきたいと思います。
中価格帯のRG Standardシリーズ
中価格帯のRGシリーズRG Standardシリーズと呼ばれ2021年7月現在350番台〜421番台まで発売されています。
350番台はピックガード付きのH-S-H配列でトレモロブリッジ(RG350DXZ-WH,RG350ZB-WK)
370番台はピックガードなしのH-S-H配列でトレモロブリッジ(RG370FMZ-SPB,RG370ZB-WKなど)
421番台はピックガードなしのH-H配列でフィクスドブリッジ(RG421PB-CHF,RG421HPAM-ABLなど)
になっているようです。
wizard III(ネックの厚さ)
wizard(ウィザード)は魔法使いという意味を持つ単語です。ギター業界ではネックの厚さを表す名称として使われています。
Ibanezのwizard IIIとはネックの厚さが1Fが19mm、12Fが21mmとなっているのが特徴です。
比較的薄めのネックのになるため弾きやすさが向上し、フィンガリングをする場合などにスムーズに動くようにと設計されています。
Edge-Zero II tremolo bridge
RG Standardの中でもRG300番台シリーズにはトレモロブリッジが採用されています。
トレモロブリッジにはトレモロアームが付属してついており、そのアームを動かすことで音を揺らすことができる機構です。
しかしデメリットとしてアームを動かすごとにチューニングがずれてしまったりと演奏の安定性が損なわれていました。
その安定性を向上させたのがダブルロッキングシステム(トップロック)です。いわゆるフロイドローズ(ロック式トレモロ)と呼ばれる機構で、弦をペグとブリッジ側だけでなくナット部分(ロッキングナット)でもロックすることにより安定感を実現しています。
しかしこのシステムの導入によりチューニング自体が少し大変になりました。
弦交換の手順としてまずナット側のプレッシャー・パッドを外し、サドル側のストッパーも外し、弦を交換。
その後チューニングをしてストッパー、プレッシャー・パッドを固定、再度細かいチューニングとなります。
弦交換の手間はそれ相応に増え、チューニングもトレモロブリッジは合わせるのが大変です。
ですがここにも救済措置があり、ブリッジ側に少しだけ弦の張り具合を変更できるファインチューナーと呼ばれる機構(いわゆる小さなペグの役割)がついています。
これにより多少のチューニングのズレは調整しやすくなっています。
またEdge-Zero II tremolo bridgeは弦のボールエンド側(お尻側)をニッパーなどで切り落とさないとはめられない仕様になっています。
ゼロ・ポイント・システム
トレモロブリッジというのはブリッジがボディと並行に浮いている状態(フローティング状態)がベストになります。
その浮き具合は弦の張力と裏側のトレモロスプリングの張力のバランスによって調整できます。
しかしその微妙な調整はズレやすくまた再度調整するにはドライバーでトレモロスプリングの張り具合を調整しなければならずなかなか骨が折れる作業です。
その作業を素早くできるように作られた機構がゼロポイントシステムです。
ゼロポイントシステムはドライバー不要でトレモロスプリングの上側にあるノブを回転させることでトレモロスプリングの張り具合を調整できるようになっています。
ジャンボフレット
フレットに使用されているのは現行のフレットでも1番大きいとされるジャンボフレットと呼ばれる種類のものです。
フレットにはスモールやミディアムなどのサイズ展開もありますがジャンボフレットはなかでも横も高さも1番大きいモデルになります。
シャークトゥースインレイ
RG350DXと370FMZに施されたインレイでその言葉の通りサメの歯の形をしたようなインレイが施されています。
Ibanezらしい鋭く先進的な印象のインレイとなっています。
他のモデルはオフセットと呼ばれる、ポジションマークが6弦側によっているものもあります。
コントロール部分
コントロール部分は最低限のものしかついておらず5点式のセレクターとボリューム、トーンのみです。
ピックアップ
ピックアップは全てパッシブです。
磁石の種類はアルニコとセラミックが混載しています。
アルニコは高音域に強い磁石で、セラミックは高出力のピックアップに使われることの多い磁石です。低音〜高音までバランス良くでます。
ボディシェイプ
ボディシェイプは高価格帯のRGと遜色のない感じに仕上がっています。
RGらしい尖ったホーンに角ばったトップとサイドの間、中価格帯でも十分見た目は満足できる仕様になっています。
重量
ボディ材はMeranti(メランティ?)という材でいわゆるマホガニー材です。マホガニー材でピンとくるかもしれませんが重量はなかなかに重めです。持った時にズッシリしてるなと感じるくらいの重量があり、ずっと持ってるのは少し疲れるかもしれません。
RG Standardシリーズのオススメポイントまとめ
- Ibanezの代名詞【RGシェイプ】が5~8万円くらいで買える!
- トレモロブリッジを採用
- ダブルロッキングシステム導入でチューニングも安定
- ゼロポイントシステムでトレモロスプリングの調整が楽に
- いわゆるマホガニー材なので重量がとても重い
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