- アコギ弦の種類
- 『プレーン弦』と『ワウンド弦』とは
- アコギ弦の選び方
アコースティックギターの音を構成している要素は数知れません。
ボディの大きさや、ブレイジング、使っている木材などなど、言いだしたらきりがありませんが、
今回はその中でも音を最も大きく左右するうちの1つ『弦』について解説して行きます!
アコギ弦の種類
アコギ弦の種類を知る前にまずはギターに使われている弦のことを理解しておきましょう!
ギターに張られている弦は2種類に分かれています。
『プレーン弦』と『ワウンド弦』
プレーン弦とは、鉄の線(芯線)そのままの弦を指します。
つまり単一の素材で作られた弦のことです。ギターでは主に1,2,3弦に使われているのがプレーン弦になります。
逆に主に4,5,6弦に使われているのが『ワウンド弦』です。ワウンド弦とは、中の芯線(プレーン弦と同一素材)に巻き線(別材質)と呼ばれる線をぐるぐる巻いてあるのが特徴です。
☟これは1.2弦がプレーン弦、3.4.5.6弦がワウンド弦ですね!6弦なんかが分かりやすいですがぐるぐるしているのが見えると思います。
そして1弦なんかは一本の何の変哲もない線って感じですよね。
通常、弦は1~6弦までセットで売っていますので別に気にしなくても良いですが知識として覚えておきましょう!
関連記事:エレキ弦とアコギ弦の違いとは?弦の種類と特徴も徹底解説!
アコギ弦の種類と特徴
弦の大前提を踏まえたうえでアコースティックギター専用の弦とはどのような弦なのか詳しく見ていきましょう。
アコギ弦はエレキ弦とは全く違った材質で作られており、材質だけで分けると3種類に分かれます。
1.スチール弦(鉄製)
2.ナイロン弦(ナイロン製)
3.コンパウンド弦
スチール(鉄)やナイロンはギターを知らなくても聞いた事ある材質の名前ではないでしょうか?
この3種類の材質の違いとはズバリ芯線の違いです!
ワウンド弦なら中の芯線、プレーン弦なら芯線そのものなので弦自体の材質が違ってくるのです。
弦の芯線の材質によって各ジャンルで使用されているギターにも違いが生まれ
スチール弦、コンパウンド弦は主にフォークギターに
ナイロン弦はクラシックギターに使用されています。
ではそれぞれの特徴について見ていきましょう。
スチール弦(鉄弦)の種類
スチール弦とは芯線に鋼鉄が使われた弦のことです。
しかしスチール弦の中でも、さらにワウンド弦の巻き線の材質によって、また種類が分かれていきます
ブロンズ弦
ワウンド弦の巻き線の成分は『銅』と『スズ』を配合したブロンズ(青銅)と言う合金で作られています。
割合は銅80%スズ20%の比率で配合されること多いです。パッケージにはよく『80/20』と記載してありますがこれが配合比を表しています。
80/20で配合されたブロンズを『ベル・ブロンズ』と言います。これはロンドンのビックベンが銅約80%スズ約20%で作られていることから由来しています。(正確には銅76.5%スズ23.5%です)
銅は音響特性が高く、とてもいい音を奏でます。しかし磁性体(磁石に反応しない)ではないため、エレキ弦では使えずアコギ弦でのみ使用できる金属なのです。
(エレキ弦は磁性体でなければ使えませんそれはPUに磁石を使っているからです)
関連記事:【ギター】マグネティックピックアップの仕組みと構造
ブロンズ弦の定番なのが、配合比80/20で、他にも85/15などもあります。
見た目は黄色に近い色
落ち着いた音色を奏で、中低音がよく出る
弦の主張は抑え気味なので、ギター本体の特徴が生きるようなどんなギターにも合う弦なのです。
なので、どれを買ったらいいかわからない方は、まずこれでいいかと思います。
下にオススメのブロンズ弦を貼っておきます!
ファスファーブロンズ弦
ブロンズ弦より、巻き線の材質に燐(リン)をわずかに(2%程度)加えたのがフォスファーブロンズ弦です。
たった2%配合しただけで音が変わっていくんですね。それほど音と言うのは繊細でわずかなきっかけで劣化しやすく、逆にいい音にも変わるわけです。
見た目は少し赤みがかったような色
ブロンズに比べるときらびやかな音色を奏で、錆に強い
元々銅合金自体が錆に強い性質をもっていますがより耐性が高まるのです。
ブロンズより、音には弦の存在感が大きく、明るめのサウンドを出してくれます。
ストロークで、かき鳴らすと気持ちのいい音が鳴るんですよねぇ〜。
値段は、ブロンズ弦よりちょっとだけ高くなってしまいますが
高いからと言って上位互換という訳でもなく、どちらにもそれぞれの良さがあります。
ここらへんは好き好きですね。人によって好みの音は違いますので。
ナイロン弦
金属でできていた今までの弦とは違いナイロン弦は『ナイロン』と言う化学合成繊維でできています。
化学合成繊維と難しい言葉で説明しましたが、要は「ポリエステルなんかと同じだよ」と思ってください!ナイロンは石油やポリアミドと言う成分などを合成して作られています。
昔は、動物の腸(gut)が使われていたため、『ガット弦』とも言います。
なのでクラシックギターは別名『ガットギター』とも呼ばれます!
テニスなんかでもガットって聞くと思いますが同じです!テニスのガットを想像してもらえれば早いですね!
金属弦とはまるで違い半透明のような色(まさしくテニスのガット)
ポロポロとした音を出すナイロン弦はスチール弦に比べて長時間弾いても指が痛く鳴りずらい
指が痛くなりづらいのはスチール弦(金属)に比べたらナイロン製のが柔らかいからですね!
ナイロン弦もプレーン弦はナイロンがむき出しになっていますが、ワウンド弦は銅メッキされた銅のワイヤーが巻かれています。なので、ワウンド弦は一見するとスチール弦と見分けがつきにくいです。
またスチール弦に比べるとサステイン(音の伸び)は短めですが、ポロポロ引くなら短くても問題ないので◎
またこの弦はクラシックギターにしか使えないので注意してください!
コンパウンド弦
そしてもう一つ。ワウンド弦の芯線に繊維のシルクを使った弦です。
金属ではないので柔らかく、抑える力があまりいらないのが特徴です。
鉄弦特有の金属音が鳴らなく、優しい音が出ます。
ナイロン弦よりの、柔らかい音色で、クラシックギターのように、指弾きに適した弦です。
手汗が多い方などにはお勧めの弦『コーティング弦』
材質にいろいろな種類のある弦ですが+αのオプションのついた弦もあります。
それが『コーティング弦』(名前からだいたい想像つきますよね!)
表面にテフロンなどで、薄い膜状にコーティングしてある弦のことです。
金属弦は、サビにくいものもあるとはいえ、やはり汗などによりいずれは酸化してしまいます。コーティング弦は、さらに汚れに強くさらにさびにくいのが強みです。
さらっとした手触りで、フィンガリングノイズ(左手で弦を移動したときの音)が少なめ
コーティングにより、多少音にも影響がありますが、(輪郭がぼやけてしまう)
最近のは、あまり気にならないレベルです。
値段は、普通の弦より、2倍くらい高いですが、寿命が長いため、長期的な目で見るとコスパ最強!!
手汗が多くて弦がすぐサビてしまうお悩みを持っている方は一度コーティング弦を試してみるといいかもしれません。
アコギの弦だけでもたくさんの種類と、音の違いがあるので、
弦の特徴を見ながら、いろんな弦を試してみると自分の好きな音色に出会えるかもしれません。
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